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年間100万人が集い、50万食を紡ぐ「進化した麻婆豆腐」~世界が認めた石焼麻婆豆腐の四川料理店

四川フェス仕掛け人との四川フェスの延期やコロナ過の飲食業界についての対談

陳:今日は忙しい中お時間つくってくれてありがとうございます。今回は四川フェスや麻辣ブーム、四川ブームの仕掛け人の二人といろいろなお話ができればと思っているんですが、まず最初にコロナで四川フェスが延期してるじゃないですか?それによって良かった点などがあったら是非聞いてみたいなと。

菊池:うーん、あれば良かったんですけど、正直ないかなーという感じで。あるとしたらいい経験になったぐらいですよね。

中川:そうですね、四川フェスを伸ばしてよかったという事は特に何もないのが実感です

:僕にとって四川フェスを延期して既に2年やってないという事は、とても大きなマイナスだった。四川フェスはそれだけ陳家私菜にとって重要なものだった。

:時間があけば皆忘れてしまう。四川フェスのようなイベントだけでなく飲食店も1ヶ月も休むような事があればお客はそのお店の存在自体を忘れる事もある。そう考えると2年間四川フェスをやってなかったという事は日本の四川料理業界にとってとてもまずい事だと自分は思っている。だから実際に運営企画をやっている中川さんの考えを聞いてみたかった。

中川:仰るとおりで自分たちもまずいとは常に思っていて、それで去年はオンラインという別の形で開催をしてみたりはしました。

今年は同じ形ではやらないのですが別の形を模索していて、四川フェスのスピンオフのような物、そういった方向性でやるつもりではいます。何かを期待してくれている人の為にも1年に1回はなにかをするつもりではいますが、今はまだやっぱり人が集まって色んなお店の料理をリアルで食べる、そういった感じにはならないです。

:やっぱりイベントはお祭り感がないと難しい所はあるよね。

菊池:コロナになって気づいたのは本当に人と人が会うのが大事だと、人と人が集まるのがこんな大事だって、オンラインでも仕事で出来るけど、ただ淡々を続くみたいな状況。楽しいな、充実しているなっていう感覚がないんですよね。

中川:オンラインも業種によってはありだけど、食フェスにはオンラインでやっちゃ駄目だなっていう事がよくわかりました。

:最初は皆オンラインでも変わらないかなと思ってるんですよ。

中川:やってみないとわからないですよね、食フェスって今までいっぱいあって肉フェスや、激辛祭りとかもそうですよね、そういうのがいっぱいあったんですけどね、今後どうするのかなと、みんな困ってますよね。

菊池:特にイベントでご飯食べてたところが大変ですよ、我々四川フェスってやっぱり麻辣や四川を盛り上げようっていう流れの一つで四川フェスがあるので、手段の一つだったんです。でも食フェスやってる会社さんとかは食フェスが利益の中心になっているのでどうするのかなぁ、と。

:日本で一番有名食フェスは肉フェス、そして同じくらい有名な所で激辛グルメもありますよね。

:今年の8月でもともとやっていた会社潰れちゃうんですよ。やっぱり激辛グルメがここまで繁盛したの6年間という長い時間をかけてずっと頑張っていたから。陳家私菜も最初から6年間連続やってたんですけどね。

:それが今回色々あって、、、、ただ激辛グルメ自体がなくなるわけでなく次回は別の会社委託してて、今年は状況を鑑みてやれたらやるつもりではいたらしい。激辛グルメ自体は消えてないんですよ。

中川:むしろ盛り上がってますよね。

:陳家私菜も激辛グルメの運営の方々が6月に必要な写真を撮りに来てたんですけど、結局先月にもうやらないっていう事が決まって。

中川:そうなんですね、僕も激辛グルメとは一緒に商品とかは作ってました。スパイスなんですけどね、金の稲妻という奴なんですけどね。いやでも大変ですね激辛グルメも。

:コロナで飲食業界は大きな変化したと思うんです、陳家私菜の周りのお店も相当潰れてます。

菊池:見てて思う事で例えばの新橋ですとか新宿とか、あそこらへんの中華街はお店がどんどん閉まってもう歯抜け状態。逆に埼玉の郊外とかに人が集まってたりしますね、うちの近所の店とか、近くのケンタッキーに行列ができてるんですよ。

菊池:お家で食べるから大丈夫だよって言うんですけど、行列つくって並んでたら意味無いと思うんです。郊外だから行列作ってもコロナにかからないっていうのはないと思うんです。

:正直大変だけどもコロナをきっかけにネットで通販を始めたりウーバーイーツも強化してたりはする。以前は来てもらう為に色々な工夫を積み重ねたけど、持ち帰りになって包装もそうだし、長時間持ち歩いてもなるべく崩れないような盛り付けだったりとか、そうする事で今までお店に足を運んできてくれていた常連のお客様にはテイクアウトで頼んでもらっても喜んでもらいたい。

:コロナになった事で新しい事も始めたので今までやってない事をすごい勉強してやってはいるんだけど全部がうまくいくわけではない。きれいに盛り付けてもお客さんが満員電車に揺られたり、後は配達時に衝撃が加われば崩れてお客様からお叱りの言葉を頂くこともある。それ以外もお店で出していた味付けや調理法だと持ち帰る(あるいは配達)時間が加わることで今まで同じ味にならない、そういう点も非常に勉強になった。

菊池:他の中華料理店系の場合それがができないんですよ。例えば陳社長の所ですとちゃんとコロナに合わせて対応していけたじゃないですか、他の中華料理店だとお店によっては一切できずにいる。日本人が経営するお店の場合はそうじゃない事もあるけど、本格的なお店の場合中国人が多いじゃないですか、そうすると日本語ができないとかが壁になる事もあると思うんです。実際に中国国内とかだとお昼のお弁当の箱に、ただいつもの麺をぐちゃっと入れて、ただ包んだものをいれてそれがなんだかぐちゃぐちゃになって油が漏れてべちゃべちゃ出すとか、そういうのはやっぱり美味しくないんですよ。

:実は陳家私菜もテイクアウトのレベルを考えて「まだこのレベルだったらもう出さない方がいいかもしれない」と考え一時的にやめたんです。その後にじっくり開発する期間をとって満足できるようになってから再開しました。

:話は戻るけど、四川フェス。中川さんはやっぱり四川フェス対しての熱意とか、四川料理に対しての愛情とかすごく沢山もっている。だから僕は中国人としてそういう所を感謝していて自分も頑張らなきゃと思っている。来年、来年はコロナが収まってしっかりリアルで出来るように期待しています。

中川:やりたいですけどね。今まだ先が見えない状況だとなかなかこう動く事はできないので、、、早く本当できる状況になってほしいんですけど。

菊池:どこか落ち着いたタイミングを見据えてやろうとは思っているけど、コロナが終わらない、やっと終わりが見えかけてきた頃かな、という感じでは有るけど。

菊池:状況が2022年に四川フェスが出来るようになったとしても2019年とやったときとは完全に変わっていると思うんです。感染対策や予防措置など、それにどう正しく対応するか。人が多く集まるから行きたいけど逆にそれで行かないっていう人とかも絶対出てくる。

:四川料理で言えば有名なお店は四川飯店だと思っていて、あとは陳麻婆豆腐ですね。あとは麻布の老四川飄香小院もありますね。突っ込んだ話であれですが、あのあたりの有名店はコロナでどういう状況なのか気にはなっているんですけど。

中川:老四川飄香小院は新しいお店がでるらしいですね。

菊池:ただ儲かってます、うまくいってます、という感じではなさそうで、やはり有名店でも苦労はしていて試行錯誤しながらやっているようですね。

中川:やっぱり残っているお店は高級店、高級店じゃないに関わらずファンがついているお店だなと思う。

:言葉はきつくなるかもしれないけど、閉店したお店の中にはお客に対して誠実でないお店があったのも事実だとは思う。やっぱり飲食店にこだわりを持っているお店は強い、経営も大切だけど根っこはそこじゃない。そういうお店に僕は残ってほしいと思っている。

中川:あとは「この店だからこれを食べにいく」っていうのがあると思いますよ。陳麻婆豆腐なら麻婆豆腐ですよね、発祥の味だから。そういう強い所があるお店は強い

:ファンがいて、料理を毎日ずっと真面目に作り続け食べに来てもらう。非常に大変な事だけどたしかに大切なポイントですね。

菊池:結構ね、羊のお店って、ほぼ残ってるんですよ、あーなるほどと。残ってるお店はやっぱちょっと料理が特殊なお店が多いですよね。コロナで飲食にいく人がいなくなってもジンギスカンなら食べに行こうか、ってなる可能性は高いですよね。ああいう料理は癖があるから良いんですよ。そういう特性があるお店が今後は残るんじゃないかな、と思っています。

:質問は変わるんですが政府の対応関して何か思った事はありますか?僕は自分で会社をやってるんで、補助金とかすごい出してくれる事、そこはすごいありがたい。ただうちのお店は個人店とは違ってある程度店舗数もあるのでそれだけではもちろんやりくりはできない。銀行から借り入れも今回沢山した。個人店や1店舗しかないお店であれば協力金でなんとかお店は続けられる、という所も多かったはず。協力金で儲かった、という話も聞く。

菊池:確かに前年国売上月20万しかありませんでしたってお店が月に100万とかの協力金をもらっているのは不自然ですよね。

菊池:おかしいなと思うのは1人でやってるお店の方がずっと政府を批判し続けている場合もあるんですよ。

中川:逆に中国は企業もお店も沢山潰れてるって聞いたんですけどね。

:そうですね、上海の知り合いの店とか殆どがつぶれてしまいました。

菊池:あれで結構有名な香港のお店がかなり潰れたらしく。日本だとま保証はある方なんじゃないかなと思っています。

:中国は補償がない部分が多くてそういう意味で日本には感謝しています。それにこういう事をいってしまうとあれだけど、日本のほうが僕は好きだったりする。お店をやらせてもらってここまでお客さんに愛されてとても感謝している。

中川:中国は1円もでないから本当に大変だと思う。

中川:コロナで色々大変ではありますけど、僕はコロナになってECサイトのコンサルや集客に力を入れていてそこはすごい結果につながっていますね。

:ECはどういう事を?

中川:ECは食材卸のサイトとかでスパイスを作ったりとか色々ですね。ただ皆がECをやり始めましたよね、去年の5月ぐらいからですかね。

菊池:めちゃくちゃね、色んな所がECをやり始めたんです。皆やり始めたとき、お店によっては売り上げが200万を超えたりとかも結構あってでもそういう店がどうなってるかなって調べてみたらば、なるほどね。という感じで、今でもうまく言ってる所は、ある程度売上は下がっていても真面目にページの見やすさや集客方法に改善・修正を入れてるんだけど、そういうのをやっていないお店のECはほぼ売上が0円みたいな状態になっている。なので実際のお店の経営と同じですよね。

:確かにそうですね。ちなみに話が長くなってしまったので最後に二人に聞きたいのが今後陳家私菜に期待する事などあったら是非教えてほしいんですが。

菊池:社長って昔からメニューとかをすごいブラッシュアップするというか、来るたびに新しいメニューがあったりするじゃないですか?それでやっぱコロナで例えばお客さん来なくなったらばテイクアウトこうしようとかデリバリーしようとか。陳家私菜はそういう来るたびに進化していくというか陳社長がそういう成長性をもっているのでコロナとかに関わらずどんどん新しい景色を見せてほしいなと思っていますね。

中川:僕も同じですね、どんどん成長して欲しいと思っています。

:今日は本当にありがとうございました。いい話ができて勉強になりました。


中川正道:四川省公認の四川料理の専門家、麻辣連盟総裁、四川フェス主催者。 2002年、四川師範大学にて2年間の語学留学。 上級中国語過程を修了したのち、HSK(中国政府公認資格)6級を取得。 長期休みを利用しては中国各地を旅してまわり、現在に至るまで、訪れた町は100を超える。昨今の麻辣ブームや四川ブームの仕掛け人。

 

菊池一弘:羊肉の消費者団体、羊齧協会代表。会員数は全国に1700名。年に一度の羊愛の祭典「羊フェスタ」は3万人を動員する。本業はコミュニティ作りのプロとして各種団体のアドバイザー&講演を行う。業界に好意的第三者として消費者の意見を届ける団体を作るのがライフワーク。株式会社場創総合研究所代表取締役、一般社団法人来来県代表理事、オージーラムPR大使(ラムバサダー)、麻辣連盟(四川料理の消費者団体)幹事長などをあわせて務める
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