陳家私菜では8~9月にかけて、オーナーシェフ陳が中国に出向き、新鮮な香辛料・唐辛子・豆板醤を仕入れてきました。
香辛料、とくに唐辛子は中国料理にとってとても重要です。唐辛子によって味・香り・辛みが違い、当店ではいくつもの唐辛子を使い分けています。なかでも自家製のラー油や豆板醤に使っている二荆条唐辛子、石柱红唐辛子、貴洲小米椒唐辛子は特別で、日本では絶対に手に入りません。二荆条唐辛子は香りを、石柱红唐辛子は綺麗な赤色を、貴洲小米椒唐辛子は柔らかな辛みを出してくれます。これらをブレンドすることで当店オリジナルの香りよく、柔らかな辛みを持ち、色も鮮やかな旨みとなるのです。
こういった希少な香辛料は数が限られているため、陳家私菜の味を保つためには現在の7店が今は限界なのです。今では日本にも多くの中華食材や調味料が輸入されていますが、そういった貴重な食材を手に入れるためは2~3か月に中国へ赴いています。
日本に輸入されるのは使いやすい手ごろな価格のものがほとんどです。中国でもあまり使われないような高品質で高価なものは、日本には届きません。なかには中国人でさえ簡単に仕入れさせてくれない希少なものもあります。たとえば昔ながらの方法で小規模で作っているようなものは、自分が出向いて生産者の方々と関係を築かないと手に入れられません。(自然のものですから)年によって味が変わってしまうこともあります。そのため、季節ごとに必ず自分の目で確かめた良い料理を仕入れています