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年間100万人が集い、50万食を紡ぐ「進化した麻婆豆腐」~世界が認めた石焼麻婆豆腐の四川料理店

オーナーシェフ陳について

日本で初めて刀削麺を振る舞い、現在の麻婆豆腐ブームの火付け役

オーナーシェフ陳の子供時代

中国の中でも一部の人しか購入が出来ない香辛料・豆板醤

故郷・上海の少年時代、そして旧上海時代の頃です。

私の祖父はレストランオーナーで資産家でもあり、食通の美食家で、そんな祖父に可愛がられ、少年時代に数多くの美味しいと評判のお店で多く食体験を持ちました。

そのこともあって料理への興味を人一倍強く持つようになりました。

また当時の日本は高度経済成長の真っ只中で、自由経済と民主主義の国でもあり大好きな映画『男はつらいよ』の国でもありました。そんな日本は私にとってまさに憧れの地であり、日本に行く事は夢でもありました。

これが後の日本で陳家私菜のお店を開くきっかけに繋がっていきました。


青年時代の数え切れない苦労や挫折

お金も無く、公園で生活をしている時もあった辛い時代です

その後、上海錦江濱館や上海ヒルトンホテルで修業時代を過ごし、中華料理の基本を学びました。とても厳しい修行で毎日寝る時間も惜しんで料理の修行をしていました。

その後、日本への憧れを日に日に抑えきれなくなり、1988年、25歳に日本円の5000円と両親からもらった一袋の米を背負ってやってきたのを今でも鮮明に覚えています。

来たばかりの時は知り合いもなく日本語も分からなかったので他の留学生と同じようにアルバイトしながら学校に通いましたが、アルバイト先が資金難に陥った時に私は外国人と言う理由でそこをクビになり、その為お金が足りなく、住む場所も無くなった時は公園で寝泊まりする事もありましたが、なんとか学校は卒業する事が出来ました。

お店を開く為に、仕事もより料理の勉強が出来る場所に仕事場を変えて、お金を再度稼ぎながらしっかりと貯金し、そして仕事の合間に料理研究や料理技術を磨く為に練習し、寝る時間は1日3時間ぐらいだったでしょうか、そんな生活が7年程続きついにお店を開店するに至ります。


初めてのお店を開店・そこから続く更なる高みを目指す日々

憧れのお店を開店するにあたっての信念

当時日本での中国料理に対する印象は決して良いものではありませんでした。

私はそこには、本来の中国料理の本質・ステイタスに対する誤解があることに気付いていました。

一般の日本人にとって、中国料理といえば安くて量が多く満腹になるというものという認識があり、日本社会に長い間根付いていた中国食文化に対する誤解を解き、材料を厳選し、食と医療が高度に結びついた『医食同源』の中国文化を『屋台料理』と呼ばせないようにするというのが私がお店を出す上での理念の一つでした。

日本社会に中国食文化の精髄を理解してもらうために、私は中国に戻り食材を調達するようにしました。

そして次に、日中の融合です。中国の本場の優れた香辛料と、選び抜いた日本の契約農場から毎日送られてくる日本の最高の食材を組み合わせたのですが、結果的にそれは本場の中国料理に引けを取らない最高の中華料理・四川料理になりました。


現在では7店舗にまで増え四川料理のパイオニアに

行列の出来るランチメニューや少人数から大人数まで対応可能なコース料理

数十年の技術の結晶で生み出した頂天石焼麻婆豆腐、元祖麻辣刀削麺、よだれ鶏、胡麻棒餃子など数多くの個性ある料理は日本の食通や中華料理好きの方々の多くに愛されてきました。

陳家私菜に来店してくれた著名人や文化人も、その多くの方々は常連客になってくれましたし、毎年紅白歌合戦の終了後には「陳家私菜」が打ち上げ会場として貸し切りとなるような事があり、芸能界のスターたちがここに集まってテーブルを囲んでいる状況を見て非常に嬉しい気持ちがあります。

現在、7店舗を持つお店になりましたが、正直な所、採算があまり取れているとは言えません。

飲食業は一般的に利益率が15%前後が平均的ですが陳家私菜は敢えてその数字を大きく下回っています。

短期的な利益よりも長期で見た時に本当に財産と呼べる存在はお金ではなくお店を愛してくれるお客様だからこそ、利益率が低くても構わないと、私はそう思えるのです。


本当に美味しい料理を食べて欲しいと思っています

料理を食べた時に起こる、内から湧き上がる感情を大切にして欲しい

料理人の夢を持つ人は昔に比べて減ってきました。おそらくチェーン店などが多くなり、料理一つで夢を掴む。と言う事が難しくなって来た時代背景もあるかと思いますが、しかし料理は人間にとって無くてはならない物で、美味しい料理を食べて感動する、という感情は音楽を聞いて感動したり、映画を見たり本を読んで涙を流す感情と同じ物です。私は若い人達にはそういった料理を食べて沸き起こる感情を大切にして頂き、料理人をなるならないだけでなく、本当に美味しい料理を食べて欲しいと思っています。

人はいつか死にます。その生きている間だけでも心から美味しいと思える料理を食べる。それは飽食とは真逆の、頂いた一つ一つの素材に対する真摯な向き合い方・人生の生き方でもあると私は考えています。